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歌舞伎を救った男

2007/10/18(木) 16:26:45
180 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2007/10/18(木) 11:58:13 ID:Vmrx707l
おもしろかったので転載

マッカーサーが厚木に飛来する2日前、連合軍の先遣隊が日本側出迎え陣と会談を持った。
無条件降伏をした(w 占領される日本側には緊張が高まっていた。
そのとき、マッカーサーの秘書官の一人が日本人記者団に歩み寄り、流暢な日本語でこう尋ねた。
「羽左衛門は元気ですか?彼は今どうしています?」
『花の橘屋』として名高い美貌の歌舞伎役者、市村羽左衛門のことだと
日本人記者たちが気づくまでにはしばらくかかったそうである。

この秘書官こそがのちに『歌舞伎を救った男』として知られるようになる
フォービアン・バワーズであった。
彼は戦前、たまたま訪れた歌舞伎座で観た『忠臣蔵』に心を奪われ
日米開戦寸前まで日本に留まり歌舞伎観賞に没頭していたのである。



181 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2007/10/18(木) 11:59:49 ID:Vmrx707l
GHQは歌舞伎に代表される日本文化の「封建的忠誠心」が軍国主義をまねいたとして
歌舞伎に代表される古典芸能を禁止しようとした。

そこで登場するのがマッカーサーの書記官のバワーズ。
制限演目以外の公演は認めよう、という形にもっていき、その制限演目もなるべく
少なくしていくように努力してくれた。


んでもって、最大の難関「仮名手本忠臣蔵」。
なにしろ敵討ちの劇だというのでGHQのなかにも許可を出すのに反対者は大勢いたが、
バワーズは忠臣蔵が優れた人間ドラマだということを知っていたので
(彼が最初に見た歌舞伎がそれだった)周囲を説得し、松竹歌舞伎に許可を出すことにした。

しかし、バワーズは許可を出す際に松竹に一つだけ条件をつけた。
曰く「当代最高の役者で演じること」

その言葉と同時に、松竹社長大谷竹次郎にメモが渡された。
そこには役名と役者名がびっしりと書いてあったという。
塩冶判官(浅野内匠頭)役を関西歌舞伎最高の名優中村梅玉、高師直(吉良上野介)役を
「六代目」菊五郎、由良之助(大石内蔵助)役を松本幸四郎(7代目。当代松本幸四郎
(松たか子のお父さん)のお爺ちゃん)、という当時の好劇家ならば一度は夢見る
まさに夢のオールスターキャスト。

・・・何のことはない、バワーズが個人的にものすごく見たかった座組みを
ゴリ押ししただけなのだった(w

しかし当時としてもまさにこの顔ぶれは驚異的で、人気演目である上に娯楽に
飢えていた大衆には大人気となり東劇は連日の超満員となったそうだ。
(歌舞伎座は戦災で焼失していた)

182 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2007/10/18(木) 12:01:26 ID:Vmrx707l
さて、サンフランシスコ講和条約が結ばれ、日本が独立を回復したのちの1960年。
歌舞伎のアメリカ公演が行われることになった。

その際問題になったのが、件の『仮名手本忠臣蔵』。
上演内容に判官の「ハラキリ」があるのは日本の後進性を示すことになる!
と日本国外務省がアホな横槍を入れてきたのである。
(外務省が無能な働きモノなのはこの頃から今に至るまでかわっていない)

このままではハラキリ抜きの忠臣蔵を公演しなくてはいけなくなる、という渦中で
救いの神はニューヨークからやってきた。

退官し、ニューヨークに住んでいたフォービアン・バワーズが噂を聞きつけ
ワシントンの日本大使館に乗り込んできたのである。

「いけません、いけません!何をバカなことをやっているのです!
 判官が切腹しないなんて、それはカブキではありません!」
GHQの元高官の一喝で外務官僚は沈黙した。

かくして、全ての演目は本来の筋書き通りに演じられ、米国の観衆を大いに感動させたのであった。


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コメント

かっこいいなww
#-|2007/10/18(木) 16:51 [ 編集 ]

かっこよすぎるww
名無しさん #-|2007/10/18(木) 16:56 [ 編集 ]

本文より(wが気になってしょうがない
#rId1tC1Q|2007/10/18(木) 16:59 [ 編集 ]

この話みていつも思う。

そもそもGHQが他国の文化を禁止しようとしたことが無茶苦茶なんであって、それを阻止したことは素晴らしくとも、アメリカ国という単位で見たら「無茶苦茶をしようとしたがしなかった」というだけの話じゃん。
そこまでありがたがるものか?
  #-|2007/10/18(木) 17:45 [ 編集 ]

超空腹なときに棚から牡丹餅が見つかったら、
無感動でそいつを食えるのかといったら、
少なくとも俺は食えない。
ひゃっほー!せんきゅー!ぐらい言う。
#-|2007/10/18(木) 17:52 [ 編集 ]

誰もアメリカをありがたがってる話はしてないよ
#-|2007/10/18(木) 17:54 [ 編集 ]

正直な話、本文よりも米5の返し方がすごいと思った。
#-|2007/10/18(木) 17:58 [ 編集 ]

筋金入りのマニアの行動力の凄さはいつの世もどの国でも変わらないなぁ。
  #-|2007/10/18(木) 18:06 [ 編集 ]

オタクが世界を変えるかもしれないってことだな
#-|2007/10/18(木) 18:51 [ 編集 ]

似たようなので将棋が廃止されかかったときの升田幸三の話も好き
#-|2007/10/18(木) 19:24 [ 編集 ]

どうでもいいがぼたもちって牡丹餅って書くんだね。
ありがとう米5!
名無しさん #-|2007/10/18(木) 19:38 [ 編集 ]

>>4はたぶん
日本軍が占領したアジア諸国に教育を施したというけど、そもそも占領する時点で悪くね?
そんなに誇るようなことなの?
とか指摘されるとファビョるタイプ
#-|2007/10/18(木) 19:44 [ 編集 ]

牡丹が咲く頃に食べるのが牡丹餅で、
萩の頃に食べるのがお萩なんだぜ!
名無しさん #-|2007/10/18(木) 19:45 [ 編集 ]

おはぎは御萩だぜ!
牡丹と萩…風流だな!
名無しさん #-|2007/10/18(木) 19:51 [ 編集 ]

このバワーズ少佐って人は、アーンスト検閲官っていう演劇を検閲する人が帰国することになって、後任にろくな奴が来ないって判りきってたから、
わざわざ給料が半減するのにその検閲官の仕事を引き受けたりもしてたんだよね。
しかもこの検閲官ってのは文官じゃないとなれなかったから、軍を辞めてまで検閲官になってくれた。

この人が居なかったら歌舞伎は駄目になってただろうね。
#-|2007/10/18(木) 19:53 [ 編集 ]

米5のおかげで彼女が出来ました!!
#-|2007/10/18(木) 19:56 [ 編集 ]

つまり松たか子に曾おじいちゃんがいたって話だな
ryu #-|2007/10/18(木) 20:01 [ 編集 ]

でっけえ!
名無しさん #-|2007/10/18(木) 20:58 [ 編集 ]

せっかくのいい話なのに、秘書官と聞いただけで、金髪にスーツの美人女性秘書を脳裏に描いてしまった私は三国一の大ばか者です。
#.Cl3whTg|2007/10/18(木) 22:39 [ 編集 ]

奴隷根性だなあ
#-|2007/10/18(木) 23:27 [ 編集 ]

何かに「ハマる」って事はとてつもない行動力を生み出すもんなですね。廃止しようとしてる奴らにそのものを見せて「どうよ?廃止すんの?」って言えるって本当に好きだったんですね。しかし、生涯の最後が孤独死とは・・・(´;ω;`)ウッ…
#-|2007/10/19(金) 00:50 [ 編集 ]

結局自分が見たかっただけなんだろ
#-|2007/10/19(金) 01:22 [ 編集 ]

そういう見方しかできないのは残念なことだね。

自分がすばらしいと思ったものだから守った。それで十分なんじゃないの?
人をその気にさせるだけの力が、歌舞伎にはあるって事なんだしさ。
#-|2007/10/19(金) 01:34 [ 編集 ]

歌舞伎だけじゃなくて
今俺たちが見たり楽しんでいるものは
誰かが守った結果のものなんだな
#-|2007/10/19(金) 02:36 [ 編集 ]

こういうことができる人を「知識人」っていうんだろうな
#-|2007/10/19(金) 02:49 [ 編集 ]

外務省はなんでバカしか働けないんだろう?
( ´_ゝ`) #-|2007/10/19(金) 07:53 [ 編集 ]

でも今の歌舞伎界を見てると正直潰れても良かったんじゃないかと思う俺。
#-|2007/10/19(金) 10:30 [ 編集 ]

凡人乙
#-|2007/10/19(金) 11:10 [ 編集 ]

無条件降伏をした(w の(wが...
#-|2007/10/19(金) 12:06 [ 編集 ]

>そういう見方しかできないのは残念なことだね。

「しか」というのはこのコメ欄だとむしろバワーズ寄りの意見の持ち主の態度だろう。
異論一切認めてないよね。
#-|2007/10/19(金) 13:14 [ 編集 ]

↑一見して正論だが
>結局自分が見たかっただけなんだろ
というのがまともな異論と言えるのか。
#-|2007/10/19(金) 18:21 [ 編集 ]

それがまともじゃない異論だとしたら、バワーズ寄りのほうがおかしいというのは正論じゃなくなるのか?
「まともな異論は一切ない」というのならともかく。
#-|2007/10/19(金) 19:11 [ 編集 ]

これだから厨房は困る。
#-|2007/10/19(金) 21:01 [ 編集 ]

>2007/10/19(金) 13:14
ケツの穴の小さそうな人ですねww
#-|2007/10/20(土) 15:23 [ 編集 ]

※4
真面目な話、当時は植民地主義時代の最後期で、
占領した相手の現地文化で、占領側が好ましくないと思うものを奪わない方が常識的にはまれ。
※12の指す、日本軍の官僚登用や教育に関わる一種の平等性とともに
植民地解放の流れの先駆の一つともとらえるべきかもね。
勿論、背景としては双方とも彼らの所属する国家の横暴があるわけだけれども、
凝り固まった「常識」の打破に一役買っていることは事実としてあるし。
名無しさん #-|2007/11/08(木) 04:02 [ 編集 ]

つまんねー言い争いしてないで歌舞伎が無くならなくて良かったね
でいいじゃねーか
名無しさん #-|2007/11/11(日) 01:22 [ 編集 ]

中国の京劇を舞台にした映画「覇王別姫」でも、京劇に理解のあった日本人将校が出たんだけど、
戦後に文化大革命で役者が
「日本軍と内通してたんだろう!」と言われてエライ目に遭うことになる。
もちろん実話かどうかは解らないが、権力を持った方が負けたら悲惨なことになる。
#59SZOI/Y|2013/07/18(木) 21:38 [ 編集 ]
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