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きっとまた逢える

2006/06/15(木) 13:05:29
205 名前:名無し職人[] 投稿日:2006/06/14(水) 15:47:02
また今年もあの季節が来る…灼熱の季節…夏が…
1995年…当時小2だった私に重大な人生の転機が訪れた…両親の離婚だ。
元々夫婦仲が悪かったことは気づいていた、母が一人で泣いている姿も何度か見た。だから仕方のないことかもしれない…子ども心に感じていた。
私は母に、一つ歳の離れた姉は父に引き取られ別々の生活が始まった。家を出た私と母は賃貸アパートの一室に住まう事となった。
父の家から距離にしてやく12Km、母の仕事の都合でこの近辺が便利らしい。だが私は学区外ということで通っていた小学校を転校することになった。
離婚後は何となく気まずい気持ちで姉とは学校の中で会っても知らんふりだった。転校するまで姓が変わらなかったのは意地の悪い父の私に対する最後の良心だったのかもしれない。
お別れ会が終わり、私は母の友人が送り迎えに待っていてくれるファミレスへ向かった。
その途中にあるぞうさん公園(とは言ってもぞうの絵の書いてあるベンチと砂場があるだけの空き地のような場所だが…)で私は足を止めた。
思えばたった9年だが色々な事があった…とても裕福とは言えない家族だったが仲の良かった頃は家族4人でココで花火をしたり、ピクニックに来てレジャーシートの上でおにぎりを食べたりと幸せだった。
そんな事を思い出し、ふいに離婚の大変さを実感した。(もうあんなふうにみんなでココへ来ることはないんだ…)
涙が出そうになった…空を見上げて堪える…太陽が眩しい…きれいな青空だなぁ…
すると「健一!!」…後ろから声がした。振り向くと息を切らした姉が立っていた。



206 名前:名無し職人[] 投稿日:2006/06/14(水) 16:03:39
「寄り道してたの!?レストランから逆に歩いて探したんだから!!」…二週間ぶりの姉との会話だ。わずか14日でも今はものすごく懐かしい…
「あのさ、あんた達とあたし達はこれから別々に暮らす他人じゃない?」…わかってはいるが冷たい言い方だ…互いに幼かったため強がっているせいだろう、私も「だから?」と言い放った。
「でもさ、ウチって元々貧乏だし、とくにお母さんなんか大して稼げないでしょ?ぎゃくにこっちはあんた達の分まで贅沢できるじゃない?」
今から思えば養育費などの支援もあっただろうからそうでもないんだが…
「だからなんだよ…もう行くよ?おばさんが待ってるから」
「待って、だからさ…あんたの誕生日くらい毎年お父さんに言って何かプレゼント用意させるよ」
…意外な言葉だった。だが私は嬉しかった…プレゼントを貰える事じゃない…どんなきっかけでもいいから姉と会う約束ができた事がだ…
「マジ?じゃあ仕方ないからもらってあげる」と生意気な返事をした私に姉は
「じゃあ今年の8月8日から毎年この公園のあのベンチで待っててね、時間は12時」
私と姉はそんな約束を交わし別れた。

月日は流れ新しい学校にも馴染み、最初の誕生日を迎えた。

207 名前:名無し職人[] 投稿日:2006/06/14(水) 16:23:36
私はソワソワしながら母にプールに行くからと嘘を付き500円を貰い、電車に乗って約束のぞうさん公園に向かった。
約束のベンチには姉が座っていた。白い服を着た半年ぶりにみる姉はどことなく大人びて(それでも10歳だが)スラッとした印象を受けた。
「お姉ちゃん!!」と呼びかけたかったが、向こうはどう思っているのか怖くて再会の一声は「ねぇ!来たよ!」なんてものだった。
「健一!久しぶり!お誕生日おめでとう!」私は自分が恥ずかしかった…以前「他人」とまで言った姉だが、昔と全く変わらぬ愛情を私に向けてくれていた…それが私ときたら変に体裁を気にして…
「ハイ、コレ今家のクラスの男子の中で流行ってるから健一も好きになるかもよ」と包装された包みをくれた。
私はベンチに腰掛け包装を開いてみる「おぉ…お…」中身は当時大流行したミニ四駆。しかも入手がなかなか難しかったビクトリーマグナムだ。
私のクラスでも大流行だったがお金のかかるこのおもちゃは経済的に苦しい母に買ってもらえるはずもないとねだりはしなかった。
姉はそんな私の気持ちを知るかのようにミニ四駆をくれたのだ。
それから私たちは真夏の暑い中木陰で色々と話をした…親のこと、学校のこと…最近の出来事…
やがて夕焼け空になり、姉は「暗くなる前に帰ろうか」と私を駅まで送り「また来年ね」と別れた。
思えばわざわざ一年待たなければならないほど遠くでもないのだが互いに何故か遠慮していたのかも知れない。私も自分の住所は教えるきっかけをつかめず、話せなかった。

208 名前:名無し職人[] 投稿日:2006/06/14(水) 16:45:39
その年の冬、母が再婚した。相手は会社の同僚で人の良さそうな男性だ。彼はバツイチで前妻とは死に別れ、連れ子に12歳になる美和という女の子がいた。姉と同い年だ。
当初は戸惑った私だが、いつしか心を開いていた。姓も変わり、生活も以前よりずっと裕福になったと思う。
住居も一戸建てになり、当時最新ゲームだったプレイステーションすら持っていた。新しい姉美和とも仲良く、生活に何の不満もなかった。
そして誕生日を迎えた。私は今年も去年と変わらぬ時間に変わらぬ気持ちでぞうさん公園へ向かった。変わった事と言えば今回は電車賃を自分の小遣いで賄ったことくらいだろう。
ぞうさん公園に着くと、ベンチに姉が座っていた。今年も白の服だ。一年ぶりの再会だが去年ほどの感情の高まりは感じなかった。美和と毎日会話しているからだろうか?
今年は「お姉ちゃん!!」とためらいなく呼べた。姉も今年の誕生日を迎えたら12歳、来年は中学生だ。この頃の女子は発育が早いと言うが姉もそうなのだろう。白の服が小さく見えた、美和もそうだが年頃なのだろう、ダイエットをしているのか去年よりほっそりしている。
「健一!お誕生日おめでとう!」そういうと姉は去年より小さな包みを渡した。中身はスーパービーダマンのパワーウイング付きの白だ。
私はコレを持っていた、再婚したため生活が豊かになり、比較的好きなものは何でも買って貰えた部類だからだ。
「あっ…コレ…」と思わず口にしてしまった私に姉は「もしかして…気に入らなかった?」と聞いてきた
「うぅん!!ありがとう!!」私は悟られまいと必死の笑顔で対応した。「良かった…」と姉もホッとした様子。

212 名前:名無し職人[] 投稿日:2006/06/14(水) 17:07:07
それから私たちはまた色々と話をした。学校のこと、親のこと、…再婚したこと…
「そっか…お母さん再婚したんだ…良かったね…そっか…」…姉は寂しそうな笑顔を浮かべた。
「お姉ちゃんは何でお父さんに付いていったの?お父さんの事嫌ってたじゃん」「お母さんに付いてきてたら再婚したし何でも買ってもらえるんだよ?今からでもきなよ」
などという私の無神経で考えなしの問いに姉は「学校変わりたくなかったんだもん」とだけ答えた。
そして去年と同じ様に駅まで歩き、別れた。

次の年、私は六年生、姉は中学生になって8月を迎えた。
公園に向かうと姉は去年と同じ様に座っていた。また白い服だ。「健一!お誕生日おめでとう!」プレゼントはやけに大きい。中身はPS2だった。
「え!?姉ちゃんコレめちゃくちゃ高いじゃん!!」姉は「父さんも給料増えたからね」と微笑んだ。
私は嬉しかった。プレゼントもそうだが父の収入が増えて姉も色々楽になったろうと思ったからだ。
しかしふと気が付く……「姉ちゃんダイエットはいいけど痩せすぎじゃない?」細いのだ…もはやガリガリの部類に入るくらいに。そして衣服、明らかにサイズが小さい上によく見るとほつれや、修繕が目立つ。靴などとても中学生の女の子のものではないくらいボロボロだ。
姉は「コレは汚れてもいい服装なの、学校ではきれいな格好だよ」と話した。
それからいつものように色々話し、別れた。ただ、別れ際はいつも「また来年」と言う姉が「元気でね」とだけ言ったのが気になった

218 名前:名無し職人[] 投稿日:2006/06/14(水) 17:27:31
翌年、私も中学生になった。そして8月。公園へ向かった。今年は先に私が着いた、ベンチに座って待つことにする。
遅い…もう15時だ…約束の時間はとっくに過ぎている…私の誕生日を忘れたのだろうか…?イヤ、それはない…なら何故…「コツン」何かがかかとに当たった
…何だ?クッキーの空き缶だ、中に何か入ってるぞ。私は空き缶を膝に乗せ開けてみる。
中には古いおもちゃやガン消し、伸びる手やスライムやおはじきなどが入っていた。
「うわ~懐かしい…俺もってたわコレ…」と近所の子どもの隠したつもりの宝物だろうとおもいしまおうとしたら蓋に封筒が張り付いていた「健一へ」…姉ちゃんから!?慌てて読んでみる
(健一へ、ごめんね、もう健一にプレゼントをあげることはできないみたい…実はお父さんの収入は昔より悪くなったの、仕事やめて毎日パチンコで遊んでて…あんまり貧乏くさい事いうと健一やお母さんに心配かけるから言えなかった…)
姉ちゃん…違う
(お母さん再婚して健一には新しいお姉ちゃんができたでしょ?実を言うと悔しかった。健一が私の知らない人をお姉ちゃんって呼んでるって考えると…でも私は健一がどう思っていても健一を大切な弟だと思ってる)
…違うんだよ姉ちゃん…
(だから健一を思う気持ちは負けないって証明したくて高いプレゼントを買ったんだ)
…違うんだよ姉ちゃん!!…俺は…
(新しいお姉ちゃんにはできなくて私にできることを考えたら高価なプレゼントしか思い浮かばなかったの…だめな姉だよね…)
…姉ちゃん違うんだ…プレゼントなんかじゃないんだ…

222 名前:名無し職人[] 投稿日:2006/06/14(水) 17:46:22
…俺は…プレゼントなんかが欲しくて毎年ココに来たわけじゃない………姉ちゃん……姉ちゃんだよ………姉ちゃんに会いたかったからなんだよ!……
手紙の最後には(こんなプレゼントでごめんね、でも健一との思い出がつまった私にとっての宝物だから。追伸、下手くそだけどプロミスリングを編んでみました。良かったら着けてみてね。 )と綴られていた。
……………………………………………………………………
私はクッキーの蓋を閉め、姉の住む父の家へ向かった。何年かぶりだが道はしっかり覚えている。迷いなく団地の一室の前へ着いた。呼び鈴を鳴らす。………もう一度……………「姉ちゃん!!いるんだろ!?開けてよ!!健一だよ!!」……………「姉ちゃん!!姉ちゃん!!」
…………しばしの沈黙の後向かいの住人が顔を出す。「あっ、以前ココに住んでた高岡の息子の健一です、あの、姉と父は外出してますか?」
「あぁ!!健ちゃん!?大きくなってるから分からなかったよ!!」
そんな社交辞令はいらない、「姉は…」
「知らないのかい?お父さんたちは今年の2月頃引っ越してるよ」
……えっ!!………
「可哀想にね…お父さん仕事してなかったから亜美ちゃんはいつもボロボロのカッコだったよ…ご飯も毎日500円だけ渡されてそれで食べてるって…なるべくウチでもご飯食べさせてたんだけど遠慮がちなあの子でしょ…」

224 名前:名無し職人[] 投稿日:2006/06/14(水) 18:08:49
「私も見るに見かねてね、お母さんのとこに行った方がいいんじゃないかって言ったんだ、そしたらね」
(最初は…私たちがそれぞれの親と過ごすことで家族全員仲直りのきっかでもできるんじゃないかなって思って……)
(でもお母さん再婚したし…もうお父さんに付いていけないって思ったんだけど…なんだが可哀想で…お父さん後悔してたし)
「…って言うのよ、それからしばらくしてだね、お父さんが遠くで仕事見つけたから引っ越すって…」
「行き先は!?」…訪ねても無駄だった…知らないらしい…
私は呆然としながらアパートの階段を降りていた。思えばビーダマンの時の私の表情に姉は気づいていた…だからPS2なんて無理して…
1日500円か…そりゃ痩せるよね……!!…じゃあPS2はどうやって買ったんだ!?保証書やレシートも入ってたし確かに購入した形跡があった
……まさか…食費を少しずつ貯金してた!?……………………
ソレを確かめる術はない…ただ確実なことは姉が誰よりも家族を愛していたという事実…

階段を降りきった私はクッキーの空き缶から手作りのプロミスリングを取り出し腕に巻いた…
振り返ると懐かしい我が家がそびえ立っている「姉ちゃん…リング使わせてもらうよ…願いもかけた…」
今日も暑い…天には雲一つなく灼熱の太陽と、ただ果てしなく広がる青空があった。
私の頬を滴が伝う…ソレが涙か汗かは分からない……
「このリングが切れたら…また会えるよね……姉ちゃん……」
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コメント
誤字脱字の修正
215の発言が208と同じ。215はいらないです。
べれ #-|2006/06/16(金) 22:43 [ 編集 ]

ごめんなさい、直します。。。。
妄想 #-|2006/06/16(金) 23:01 [ 編集 ]

凄いイイ話だけど完璧ネタだな
#-|2007/09/14(金) 05:32 [ 編集 ]

お姉さんと会えますように‥
#-|2008/03/13(木) 23:03 [ 編集 ]
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